まま守り

“ただあなたがいてくれるだけでパパママは幸せです。”

「どれだけ多くの人に愛と光を与えたか」をモットーとしている
ヘッドスパトリートメントSAKUOSUの高原明美です。

「あなたがいてくれるだけで幸せ。」
我が子にはそんな寛大な親に慣れたら素敵ですよね。

常々そう思っていたところ、
ある仲間達で企画された、
3.11震災後の女川復興視察ツアーに参加させて頂き、
実際に被災に遭われたあるお父さんのお話を伺いました。

その日は、いつもだったら、
幼稚園に行くお子様お2人に行ってらっしゃいの声をかけて、
見送る朝になるはずが、
たまたま夜勤から帰ってきた朝で、疲れもあり、そのまま就寝し、
お子様と奥様の出かける声を虚ろながら聞いていたそうです。

家族が出かけた後、目を覚まし、
また出勤して、いつものようにお仕事をされていました。

そして、その数時間後に震災による津波に襲われたのです。

最初はまさかあんな大きな津波がくるとは予想もしていなくて、
買ったばかりの車をとりあえず車庫からだして
安全な場所に移動させようとしていたところ、
みるみる津波が押し寄せ、お勤めされている4階のビルまできたのだそう。

慌てて車から離れそのビルの屋上まで駆け上がり、
安全を確保しようとしたのですが、津波は容赦無くせまってきて、
いよいよ、肩くらいまで海水がきたところで、
「もうダメだ。これでもう自分は死ぬのか、、。」と覚悟されたそうです。

その時に、思いだしたのは、お子様の事。

「いつもだったら、
抱きしめて行ってらっしゃいのハグをするのに、
この日に限って、タイミングが合わず出来なかった。
もう一度子供たちをぎゅーっと抱きしめたかった・・・」

後悔と、無念に打ちひしがれながら、
せめて自分のいた場所を知らせるためにネクタイを外し、
しがみついていた鉄柱にくくりつけたそうです。
家族に自分の居場所をしらせる証のために。

このネクタイは、奥様からの誕生日プレゼントで、
ずっと同じ物をしていてヨレヨレになったのをみかねて、
奥様に「いい加減別のをしたら?」
と言われるくらい身に付けていたそうです。
それだけ思い入れのあるネクタイだったのですね。

もう覚悟を決めてあきらめたところ、
水位が首くらいにさしかかるところで運良く、止まってくれたのだそうです。
そして、一晩そのままなんとか夜を明かし、無事生還されました。

ご家族も皆さま無事で、今は家族4人で暮らしています。
今、お子様達はもう中学生になりました。

娘さんたちは、
勉強嫌いだし、
利き手が左だし、
本来ならば
「もっと勉強しなさい」とか、
「右利きになおしなさい」とか言うところですが、
そんな細かい事などどうでもいい。
ただ生きていてくれるだけで、

『お父さんは、幸せだよ。』

いつもそう感じるそうです^^

親からみる我が子は、
出来ない事に目を向けがちで、
正しく直そうという親の勝手な判断で、
エゴを押し付ける事を知らず知らずのうちにしている気がします。

このお父さんのように、
「あなたがいてくれるだけで幸せ。」
そう思って過ごしたいなと思います。

皆さんはどんな気持ちで毎日を過ごしたいですか?

まま守りサポーター
高原明美

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